26.十二国記
ついに、新刊が!12月12日、妹からLINEで知らされた時は思わず声をあげてしまいました。歓喜の渦です。私のTLでも読書家のフォロワーさんは大興奮でした。もうお祭り騒ぎ!小野主上!本当にありがとうございます…!
※10月20日/11月9日、新刊「白銀の墟 玄の月」に関する備忘録を纏めました。(随時、追記しています)
待望の新刊
「十二国記」2019年、待望の新作長編が発刊予定。
本編の新作としては2001年発刊の「黄昏の岸 暁の天」以来18年ぶりになるとか。うわあ…!赤ちゃんが高校卒業するだけの年数が経ったか、そうかあ…感慨深いです。
しかも戴国が舞台とのこと。「黄昏…」以来、戴がどうなったのか、どうなるのか本当に気掛かりで。新作(短編)が掲載されたり発刊されるたびに飛び付いては「面白い!やっぱり十二国記は最高だ!(でも、戴のことには触れられていなかった…)」と肩を落とす日々でした。それが、ついにわかるのですね。感動です。
十二国記はホワイトハート文庫で揃えているのですが、実家に置いているので、年末に帰省するまで我慢など出来ようもなく、新潮社文庫を揃え直しました。全然惜しくないわ!(でも電子書籍があれば本当に嬉しかった…紙の本を買ったのは本当に久しぶりです)
既刊を久々に読み返して、それはもうたくさんの謎があるわけですが、とりあえず新刊に備え、各国の状況を整理してみました。忘れっぽい自分のために!
(「好きなことを語り尽くすブログ」なので、十二国記の好きなポイントをあげようと思いましたが、「すべて」としか言いようがないので断念。本当に、すべてが素晴らしいファンタジー超大作です)
メモ:各国の状況
戴(戴極国) 王不在期間は七年程(「黄昏…」時点)
阿選が謀反を起こし、王・麒麟ともに行方不明の状態が続いた。現状は偽王朝
泰王・乍驍宗。即位して半年後、内乱が起きた文州へ出征中、琳宇付近で行方不明に。白雉が落ちていないので崩御はしていないはず
泰麒(蒿里/高里要)。胎果。鬣の色が鋼色の黒麒麟。阿選に角を切られ、鳴蝕を起こして再び蓬莱(日本)の実家に戻り、記憶をなくしたまま高校生に。しかし白汕子や傲濫の暴走による怨詛のために瀕死の重体に。慶で療養していたが、瑞州師中将軍の李斎とともに戴へ帰還する(「黄昏…」時点)
柳(柳北国) 治世は百二十年余
沿岸に妖魔が出る、雲行きが怪しい(「黄昏…」時点)
劉王 ・助露峰。即位前は、地元では評判の良かった地方官。 恭の供王より長く国を治め、太子は国官。玉座にいることに倦み、実権を放り出してしまったのでは、と噂されている(「帰山」時点)
雁(雁州国) 治世は五百年
北東の大国。奔放な延王・延麒を中心に、有能な官吏が良く治めている。国は豊か活気があるが、それがゆえに各国の荒民が流れ込んでくるのが懸案事項
延王・尚隆(小松三郎尚隆)。胎果。戦国時代の武家の息子。普段は奔放な放蕩者だが、重要な場面では優れた政治手腕を発揮する。国を治めたかったが、滅ぼしたいという破滅思考をも持ち合わせているかもしれない
延麒(六太)。胎果。外見は12歳程度の男性。情に篤く、聡い。延王と同じく奔放で、頻繁に蓬莱を覗きに行っている
慶(慶東国) 治世は三年程
現在の元号は「赤楽」。陽子の登極前は三代にわたり無能かつ短命な女王が即位し、かつ空位の時間の方が長いため「女王との相性が悪い」と言われていた
景王・陽子(中嶋陽子)。胎果。日本の女子高生だった。戴の状況を知ったこともあり、国同士が連携し、大使館や国連のような互助組織を作るべきではと考えているが、まだ自国内の復興に課題が山積している状態
景麒。色味の薄い金髪。外見は20代後半の男性。生真面目で言葉足らずのため、陽子と衝突することもあった
巧(巧州国) 空位
塙麟失道に続く塙王崩御。短期間にひどく荒れ、妖魔が多いために赤海から青海へ抜ける航路は完全に閉じている(「帰山」時点)
先王・張。治世は五十年だった。半獣・海客・山客の存在を忌避。雁への嫉妬から、胎果を憎んでいた
塙麟。塙王の暴走を止められず、 失道の末に死亡
舜(舜極国) 治世は四十年
少しばかり安定を欠くが、いまのところは踏みとどまる方向に向かっている感じ(「帰山」時点)
奏(奏南国) 治世は六百年
あと八十年で史上最も長い王朝になる(「帰山」時点)
宗王・先新。明嬉、利達、利広、文姫の家族五人の合議で国を治めている
宗麟・昭彰
才(才州国) 治世は十二年 (「風の万里…」時点)
采王・黄姑。 即位してまだ十二年だが、善政で国民から慕われる老女。禅譲した先王・砥尚の叔母で太傅を務めていた(慎思)
采麟。おっとりした美人
漣(漣極国) 治世は不明
廉王、鴨世卓。後宮の内部で畑を耕しており「仕事は農夫で、王は役目」
廉麟。玲瓏な美人。二度の泰麒捜索に参加
範(範西国) 治世は三百年弱(「帰山」時点)
古くから戴と国交がある匠の国
氾王・呉藍滌。美人な長身の男性。趣味が良い御仁
氾麟・梨雪。闊達な美少女
恭(恭州国) 在位九十年(「帰山」時点)
先王崩御後、27年間にわたって王不在による荒廃が進んでいたが、珠晶の治世のもと現在は安定している
供王・珠晶。登極の頃は十二歳。恭国の大商人の娘で、勝気な性格。妖魔が跋扈する世を憂い、周囲に文句を言う為にはまず自分が昇山してから、という心意気で蓬山へ
供麒。身体は大きいがおっとり。あかがねに近い金髪
芳(芳極国) 空位
蜂起した恵州候・月渓が仮朝を敷く。公主・祥瓊は流転の末に慶で女史へ
王:不在。 夏官出身の前王・健仲韃は月渓に討たれた
麒麟:不在。峯麟は二代続けて暗愚な王を選んだとして、 月渓に討たれた。「芳の麒麟がいるはず」と、蓬山へ供王(珠晶)が問合せしたが要領を得なかった(「風の万里…」時点)
新刊に期待すること
この一週間、既刊をざっと読み返していました。やっぱり面白いな!と惚れ惚れするとともに、新刊に期待することを…。
戴の行く末も気になるけれど、陽子が十二国記の世界をどう変革していくか?がめちゃくちゃ気になります。
天帝は実在しているのか?ならば何故、戴のような不遇な国を助けてやらないのか。則が多い、それを超えてよいかを玉京で協議しなければいけないという、網目のようなルールが張り巡らされている世界。王が道を外れたら麒麟が重篤な病に陥り、麒麟も王も身罷るという世界。国が傾き、王が不在の国は妖魔が湧き、天災が続き、荒民が溢れる。国々に国交がないために情報が共有されていない…そんな、整然としているようで、どこか歪な世界を、陽子が変えるのか、変えられないのか。そこがとても気になります。
「読む順番」について
そして、Twitterでも話題の「読む順番」について。既刊を一挙に読み返したときは、以下の順番で読みました。つくづく、「魔性の子」をいつ読むかがポイントですね。初回に読んだ時は、「魔性の子」→「月の影…」でしたけど。
「月の影 影の海」
「風の海 迷宮の岸」
「魔性の子」
「東の海神 西の滄海」
「風の万里 黎明の空」
「図南の翼」
「黄昏の岸 暁の天」
「華胥の幽夢」
「丕緒の鳥」
そして今、2回目の再読中ですが、 新刊に備えてストーリーを追う為に、以下の順番で読み進めています。
「月の影 影の海」>「風の万里 黎明の空」>「黄昏の岸 暁の天」>「華胥の幽夢」>「丕緒の鳥」
ああ、それにしても、生きているうちに十二国記のエンディングが読めるとは。本当に、生きていて良かったです!!